イタリア(ヴィチェンツァ)・バチカン公演記録


公演中止や延期のため自宅で過ごしております。早く不安が去り晴れやかな気持ちに戻れるよう祈りながら、未公開の海外公演記録を紹介したいと思います。


2017/6/19~6/26


「ヴィチェンツァ古典フェスティバル」

会場:オリンピコ劇場

(ヴェネト州北東部ヴィチェンツァ)


オリンピコ劇場は天才建築家パッラーディオの遺作。ローマ時代の円形劇場を室内に凝縮したような、世界で初めての屋内劇場です。画像ではわかりにくいですが、天井には青空と雲が描かれたり、舞台に様々な傾斜や遠近法とだまし絵の技法が用いられていて迫力があり見事です。

申合せ(リハーサル中)


別角度から本番の様子(カーテンコール)



ヴィチェンツァは北イタリアの美しく小さな街で、パッラーディオの作品がコンパクトの街にたくさん集まっていて、とても気に入りました。



公演も無事に終わりました。

とにかく食事がおいしい!



半日のオフをいただき、電車で1時間のヴェネチアへ! 早朝に出発し急いで午前中には帰りました(涙)


次の公演先はバチカンです。

陸路でローマへ(約8時間)





在バチカン日本大使館、在イタリア日本大使館のご協力をいただきました。



在イタリア日本大使公邸へ表敬訪問


大使と面会し、夕日に映える素敵なお庭に出て貴重なお話を聞かせていただき、とても有意義な時間を過ごすことができました。


日本バチカン国交樹立75周年企画「バチカン勧進能」

会場:カンチェレリア宮殿



能「復活のキリスト」について


本曲は1957年にドイツ宣教師ヘルマン・ホイヴェルス原作、宝生流17代宗家宝生九郎の演出で公演され、1963年にはキリスト能制作事業として「キリスト文化と日本古典芸術祭」にて再演されました。

宝生流唯一の新作能。54年振りで、最終日のみの公演です。



「カンチェレリア宮殿」について


カンチェレリア宮殿は、1485年にラファエレ・リアーリオ駆機卿の命により、イタリア・ルネッサンスの偉大な芸術家により建築されました。同枢機卿の没後、宮殿は法王庁の事務局(カンチェレリア)及び裁判所として利用されることとなりました。現在、回廊部分にカフェがあり入れますが、内部は入れません。その内部は歴代の法王が贅を尽くした作りになっています。




ですが、今回はその貴重な内部での公演です!




素晴らしいです!


別室には能装束・能面の展示や解説。

イタリアの大きな教会堂の多くにあるドーム頂上部に突出した「クーポラ」の模様と能装束(江戸時代のもの)の模様が似ています。ローマ帝国→シルクロード→日本を結ぶ線がロマンを感じさせます。

そして今、能「復活のキリスト」がこの地での公演です!



初日(カーテンコール)



最終日(カーテンコール)


両日、ヨーロッパ各国の大使もおみえになり盛況でした。


能「復活のキリスト」公演中に奇跡を感じたことがありました。物語後半にキリスト(シテ)が現れた瞬間、偶然にもカンチェレリア宮殿の鐘が会場に響き渡りました!(前日は鳴ってません)

柔らかく美しい平和な音色に会場は包まれ、不思議な感覚を覚えました。

観客のみなさんは演出と思ってたようです。

後で鐘のことを関係者に尋ねたら、土曜日のその時間に鳴るという全くの偶然!




現地メディアや日本でもたくさん取り上げて頂きました。




公演後はナヴォーナ広場近くのレストランへ。大使館の方から歩いた方が早いということで、紋付集団が宮殿を出てその観光名所を練り歩くことに。大注目で大変なことに(笑)


お世話になりました在バチカン日本国特命全権大使、日本からツアーでいらした方々、公演関係者と記念夕食会が開かれ、無事にツアーが終わりました。



次は、2018年フランス公演(パリ)を予定しております。







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